ナチスの強制収用所の元囚人が、苦しい困難を共に分かち合った友人を訪れていました。「ナチスのことを忘れてしまったのか?」友人は彼に聞きました。「ああ、忘れたよ」。「僕は忘れてないね。彼らに対しての憎しみで、身体も心も消耗してしまったよ」。
「もしそうなら」と彼は優しく言いました。「君は、まだ収容所の中に閉じ込められているんだよ(実際は、もう外にでているのに、心がまだそこに閉じ込められているんだよ)」。
私たちの本当の敵というのは、私たちを憎んでいる人々ではなく、自分が憎むことなのです。 (From “The Heart of the Enlightened” by Anthony deMello, page 107)