あるウイーンの外科医が、生徒たちにむかって、外科医に必要なギフト(才能)は二つあると言いました。一つは、吐き気からの解放ともう一つは観察するパワーです。
そして、彼は、吐き気をもよおす液体らしきものに指をつっこみ、その指をなめ、同じ事をするように生徒たちに求めました。彼らはなんとか持ちこたえ、しり込みすることなく乗り切りました。
笑いを浮かべた外科医はそしてこう語りかけたのです。「諸君、最初のテスト合格おめでとう。しかし、不幸なことに二番目のテストは、私がなめた指が、液体の中につけた指でなかったことに誰も気付かなかったね」。 (From “Taking Flight” by Anthony de Mello, p. 49)