かつて、ギリシャに住む老人達のもとに、小柄な修道院長であるジョンが滞在していました。

食事中の時のこと。非常に年老いた祭司が起き上がり、彼らに仕えようとしました。ジョン以外のメンバーは、あまりにも恐れ多くて、グラス一杯の水以外に手をつけることが出来ませんでした。しかし、ジョンだけは違ったのです。

そこにいた人々は少々これに驚いて、後に彼に尋ねました。「恐れ多くも、尊い祭司様のサービスを受け取る価値が自分にあると思っているのかい?」。

彼はこう答えました。「僕が、グラス一杯の水を誰かにあげるとするなら、受け取ってもらえると嬉しいもんさ。何かを人に与える喜びを、年老いた彼から奪って悲しませたほうがよかったというのかい?」。 (From “Taking Flight” by Anthony de Mello, page 158)

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