何かを理解するためには、時にそこから距離を置く必要があります。それは、文字通りの休暇かもしれないし、心を休めることかもしれません。例えば、私自身もポーランドを離れ日本に住み始めて以来、自国の歴史的・文化的な伝統を今までにも増して大切に思うようになりました。もちろん、他の国に移るというのは極端な例ですが、この考え方は良いことも悪いことも含めて、他の色々なことにも当てはまると思います。中毒になっていることを理解するには、それを一度止めようとすることが必要です。何かを決めるためには、一旦それを忘れる必要がある場合もあります。友人や家族の大切さは近くにいない時に分かるものです。空腹の時にこそ味の違いが一番よく分かるし、お金がない時には一銭も無駄にできないと思うし、疲れている時はよく眠れるものです。人の性質にはそんな一見理にかなわないこともあります。

グループで自然の中に出かけるのは、日々の環境や繰り返しから離れる健全なミニ休暇のようなものです。特に異なる文化を持つ新しい人に出会うことで、世界観や人間にに対しての新たな視点が生まれます。Eメールやメッセージ、しなければならないあれこれから離れて、ガラスの画面をタップするばかりの電話をしまって、自分の目で周りを見て、自分の手でバランスをつかまなければなりません。自分で自分の食べ物や飲み物を持って行かなければ、お腹が空き、喉が渇きます。そして、ハイキングの間は現金があまり価値のないものになります。そして何と言ってもそこには木があります。木は究極の視点の変化をもたらしてくれます。私たちが生まれる前から、そしてこの世からいなくなってもそこにあり続けるのです。木は私たちを迎え入れ、もっとも深く普遍的なアドバイスを私たちにささやきかけるのです、「深呼吸して!!」と。

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