我を忘れろ。そして五感を研ぎ澄ませ。―アントニー・デ・メロ

五感を刺激して、命の情熱があなたの内に再生するのを感じてください。秋は数え切れないほどの、その機会を与えてくれます。金木犀のたまらなくよい香り、葉の色の移り変わり、肌に心地よい涼しい風、いつもいる鳥も、通りすがりの渡り鳥もさえずっています。そして果汁たっぷりの柿や秋刀魚のような、旬の秋の味覚。

私たちの思考というのは、考え、論理立て、発明する才能とともに与えられた、実に貴重な贈り物です。しかし、魂に歓喜の波を起こす何かを与えるのは、私たちの五感です。現代社会において、私たちはその日々のほとんどを、学校や職場、そして家のような屋内で過ごし、その五感を奪われた環境に没頭しています。これはつまり、私たちが本来あるべく姿から引き離されて、心配事とイライラの種を作り出しているだけなのではありませんか?

私たちは、微かでありながら奇跡的な方法で、感覚を養いつつ魂の深みを刺激することで、自然と一体であるという素晴らしい繋がりを見いだすことができるのです。自然の持つ癒しの力を体感するという貴重な宝物を、日常の中であなた自身に与えてください。そうすれば、人生にもたらされる自然からの官能的な贈り物に感謝するようになり、日々はただ耐えるだけのものではなく、楽しむものへとなるでしょう。(Junko Maedaの翻訳)

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