責任、自問自答、そして過去を手放すプロセスは、自尊心を新しく再生し、さらに深めてくれます。これは「許し」の行為なのです。許しとは、自分の間違いは、自分の出来が悪いことを証明するものではなく、学ぶチャンスとしてみなす考え方(感じ方)へと意識をシフトしてくれるものです。健全な罪の意識は、さらに大きな「自分認識」、思いやり、慈悲、スピリチュアルな成長へと私達の心を解放してくれ、そして健全な罪が感じていた痛みを手放すことで、自己認識はより深まり、思いやり、慈悲、そしてスピリチュアルな成長を体験します。一方で、不健全な罪の意識というのは、自分には価値がないという継続的な勝手な思い込みに、自分を閉じ込めてしまうもので、そのような痛みを伴う心理状態では、自分が常に不完全で、にせもの、価値がない存在だ(恥ずかしいという気持ち)という感情を持ってしまうのです。
意味、知恵、連帯感、愛情を探求するスピリチュアルな旅は、自分を知ることから始まります。本来の姿でない自分(にせものの自分)、恥を感じるその根源となるもの(なぜ本来の自分でないのか)をキープしている「恐れ」を、実際に手放す前に、まずそれがどのようなものなのか理解する必要があります。そして、本来の自分を軸とした人格を作り上げることができます。しかし、あまりの恥ずかしさのあまりに、このように正直に自分を内観することは、容易ではありません! 自分を知る事は、人間なら誰もが内に持っている自分の弱さや恐怖を理解することなので、恥ずかしいという概念がそこにあると、自分自身に対しても(他の人に隠すだけでなく)それを隠してしまうのです。
まず、不健全な罪の意識と恥から回復する最初のステップは、その兆候を認識することです。自分がどうしてそう感じているかをネガテイブに解釈せず、ただ、どのように感情が働いているかを認めることで、自然に生まれる感情があなたに送っているメッセージに耳を傾ける学習にもなり、過去を卒業し、心がスピリチュアル的に癒されるプロセスがスタートするのです。(From the book “Guilt is the Teacher, Love is the Lesson” by Joan Borysenko, p. 27 & 32)